シュールの意味とは?【使い方やシュールな作品についても解説】


「シュールな作品」や「シュールな光景」といった言葉を聞いたことがありませんか?意味が分からずに何となくで使っていたり、分かった気になっている方も多いかもしれません。本記事では、そんな「シュール」という言葉について解説していきます。

シュールの意味

シュール

意味:非現実的、非日常的、現実離れ

現在日本で用いられている「シュール」は、「非現実的、非日常的、現実離れ」という意味として使われます。

しかし、この意味合いは本来の「シュール」の意味と少し違います。

シュールの語源はフランス語

シュールの語源は、フランス語のシュールレアリスム(surréalisme)という言葉です。シュールレアリスムとは「主に芸術形態の一つを呼称するもの」で、フランスの詩人アンドレ・ブルトンが20世紀前半に提唱しました。

シュールレアリスムを日本語訳すると超現実主義です。超現実主義とは、「とても現実的なもの」という意味ではなく、「現実を超えた現実」という意味になります。難しそうな言葉ですが、ポイントは、あくまでも「現実の延長線上を表現するもの」だということです。

例えば、シュールレアリスムの芸術作品の一つに「コラージュ」があります。異なる新聞紙や雑誌、写真を貼り合わせて一つの作品を作るもので、現在でも広告などで頻繁に使われている手法です。新聞紙などの「現実」に対して、別の「現実」である雑誌を切り貼りし、結果、また別の「現実」であるコラージュ作品が生まれる。これが超現実主義=シュールレアリスムとなります。

シュールとシュールレアリスムの違い

現在日本で使われているシュールという言葉は、「非現実的、非日常的、現実離れした」という意味で用いられます。一見、超現実主義と似ているように思えますが、実は違うのです。なぜなら、「なんとなく非現実的なもの」に対しても、日本では「シュール」という言葉を利用するからです。

つまり、シュールレアリスムとは超現実主義的な芸術作品を指す言葉であり、シュールとは「なんとなく非現実的なもの」にも使う言葉ということです。シュールは和製外国語なので、意味が通じるのは基本的に日本国内だけとなります。

シュールという言葉の例文と使い方

例えば、道路の真ん中にソファーが置かれているとします。道路にソファーがあることは、「現実の延長線上を表現する」ものではないですが、「なんとなく非現実的」です。そんな時、「あれはシュールな光景だね」と使います。

他にも、、、

  • 電車の中で布団を敷いて気持ちよさそうに寝ている人を見た時:「シュールな光景だね」
  • 大企業のおじさん社長が高級スーツを身に纏いながらなぜか全力疾走しているところを見た時:「シュールな光景だね」
  • 渋谷のスクランブル交差点の真ん中でおじさんがパンツ一丁で座っている画像を見た時:「シュールな画像だね」

シュール(非現実的)とナンセンス(不条理)は別物

シュールと混同される言葉として、ナンセンス(不条理)があります。

ナンセンスとは、「不合理なもの、常識に反しているもの、無秩序なもの」という意味合いで使われます。そのため、「非現実的、非日常的、現実離れした」という意味で使われるシュールとは、似ているけれども異なる概念の言葉です。

ナンセンスな作品で有名なものは、カフカの『変身』やカミュの『異邦人』、安部公房の『壁』などが挙げられます。また、常識に反しているものや無秩序性は、笑いが起きるメカニズムの一つでもあります。ナンセンスな笑いとは、無秩序な笑い、という意味です。

日本において、70年代頃から広告で「シュール」という言葉が使われ始めました。その後、90年代に入ると、「ナンセンスな笑い」や「ナンセンスな作品」を「シュール」とひとまとめでメディアが呼称するようになり、混同が生まれたとされます。

シュールレアリスムの作品(シュールな作品)

シュールレアリスムの作品(シュールな作品)とは、どのようなものなのでしょうか。
代表的なものを三点ご紹介します。

・ルネ・マグリット『ゴルコンダ』
→集合住宅の風景画に、黒い服を着たおじさんが大量に浮かんでいる絵画です。

・サルバドール・ダリ『記憶の固執』
→海岸や山脈の風景の中に、溶けていたり柔らかくなっている時計が落ちている絵画です。

・ルネ・マグリット『イメージの裏切り』
→パイプの絵が描かれているのですが、その下に「これはパイプではない」と記載されています。

おまけ:シュールレアリスムの技法

シュールレアリスムの技法の一つとして「コラージュ」を紹介しました。「コラージュ」はピカソがよく用いた手法でもあり、現在でも有名です。一方、あまりよく知られていないものの、他にも「シュールで面白い」シュールレアリスムの技法が存在します。

オートマティスム

オートマティスムとは、シュールレアリスムを提唱した詩人のアンドレ・ブルトンが取り入れた技法で、日本語訳すると「筋肉性自動作用」といいます。どういうものかというと、半ば眠った状態や意識朦朧とした状態、または、内容は二の次で尋常じゃない速度で文章を書いていくというものです。意識が邪魔をしない、無意識の中に存在する美意識や倫理を現出させようとした試みとなります。

優美な屍骸

複数人が共同で一つの作品(絵画、文章、詩など)を作成する手法です。ポイントは、お互いがどのようなものを作ろうとしているのかを全く知らない状態で、自分に任された部分だけを仕上げることです。バラバラな作品が一つになることで、作り手が一切想定しないものが完成します。

ちなみに、なぜこの手法が「優美な屍骸」と名付けられているのかというと、共同で文章を制作していた際に、「優美な屍骸は新しい葡萄酒を飲むだろう」という予想外に良い文章が生まれ、皆が感動したことからだと言われています。

おわりに

本記事では、「シュール」の言葉の意味をお伝えしましたが、理解していただけたでしょうか。
また、シュールの語源である「シュールレアリスム」についても解説しました。面白い作品・有名な作品が多いため、興味のある方はシュールレアリスム作品を調べてみると、見識が広がること間違いなしです。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。


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